今回のブラジル・サンビセンテ市滞在中、
市役所職員の伊波正哲さんとの
ふとした会話の中から
サンビセンテ市と那覇市の姉妹都市締結についての
話題になりました。

私達も那覇市民として（公務員ではありませんが…）
このように沖縄と深い絆でつながっている
世界の皆さんと出逢う事ができ、
交流出来る事は、姉妹都市としての繋がりがあってこそ！

その姉妹都市締結を提案され、実行された
日系人初めてのサンビセンテ市市長となった伊波興祐さん。
この方について、もっと色々知りたいなと思っていたのですが、

お名前だけは存じ上げていても
どのような方なのか？
お顔やお姿にしても、お名前以外の情報は全て無でした。

以下、正哲さんとの会話です。

「伊波興祐さんは、苗字が一緒ですが、
伊波（正哲）さんのご家族、親戚というわけではないのですか？」

「僕と親戚でなないけどね。ありっ！この間一緒にお食事した
ムチさん（小橋川さんの奥さま）のお兄さんよー。
今は政治家を引退して、サントスに住んでいますよ」

「ええぇ～～！！！
伊波興祐さん、お近くにいらっしゃるのですか！？」

正哲さんのお話では、サンビセンテ市からそう遠くない
隣街サントスに、今も奥さまと元気に過ごしていらっしゃるんだとか。

「正哲さん！私達伊波興祐さんにお会い出来ませんかね？」


サンビセンテ市と、那覇市が姉妹都市締結したのが
1978年、昭和53年。今から38年も前の事。
（私もまだ生まれていません…）

失礼ながら。。
まさか！当時市長を務められた方に、元気なお姿で
お会いできるなんて！！！
思ってもいなかったのです。

そして、何より
改めてサンビセンテ市との出会いに
「ありがとう」の、感謝の気持ちを
直接言葉で伝えたいなと思ったのです。

正哲さんにその事を伝えると
「オッケー！ムチさんにも言っておこうね！」と、
早速お話をして下さって、

その2日後には、
興祐さんのお宅へ招いて頂いての
会食の機会を頂きました。

広いぃ～～～！この日は、ご家族皆さん揃っての
合同誕生日会？？の日らしく、沢山の皆さんがお集まりでした。

お邪魔して早々に、「美味しいご飯沢山食べてね！」と
ムチさん（伊波興祐さんの妹さん）が
これまた美味しいお料理をお皿に～

ブラジルと沖縄（日本）の交流ご馳走！？
パルミット（ヤシの芽）や、お刺身なんかもあります！！

伊波さんは、10人兄弟？？？とかで
その息子・娘さん。お孫さん合わせると
この会場には本当に30名以上の方が？？？
いらしたように思います。

ムチさんや、
ポルトガル語、日本語どちらも堪能なユウコさんに
興祐さんの奥さまや
ご家族皆さんをご紹介して頂きましたが
お顔とお名前が覚えられないぃ～～～

そして、皆さんへご挨拶をすませた所で
緊張の！？
伊波興祐さんとご対面！！
同じテーブルで、お食事をさせて頂きました







当初は、正哲さんのアテンドで、
ナーさんはこの日別の用事のはずが…

偶然、お宅の前の道で、興祐さんとバッタリと会い！
このお食事会に誘われたという
運命的に引っ張られた（笑）ナーさんも一緒に。

ナーさんや、正哲さんが、
私達姉妹の事、2014年からこれまでの交流を通して
今回、市役所での文化交流ワークショップや
カーニバル出場の為に来伯している事等。
全て説明をして下さりました。

そして、その流れで
私の側にいて通訳を引き受けて下さった
ユウコさんに

「この姉妹都市としての関係が無ければ
私達はこの素晴らしいサンビセンテ市と、ここにいる皆さんに
お会い出来ませんでした。
今日はありがとうの気持ちを伝えたくて来ました。
本当にありがとうございます。」

と、訳して伝えて頂きました

すると興祐さんは、
いえいえ。。。と、優しい笑顔で謙遜なさって
いましたが、

更に私は目の前にいらっしゃる興祐さんと
直にお話出来る！こんなチャンスは無いと思い。

姉妹都市提携について、当時の思い何かも
伺ってみました。


最初は、そのニュアンスが良く伝わらなかったのか？
「当時の事は、沖縄タイムスの新聞記者の方が
随分僕にインタビューをしてくれて（しかも宮城さんと仰る記者の方だそうで…）
それをみたら良くわかるよ。」

と、さらっとしたお返事しか頂けなかったのですが、

「色々検索してみても、なかなか古い記事を
探す事も困難でして、今一度その思いを伺いたいのです。」

と…

代理マスコミ記者のように（笑）
以前のお仕事魂で、積極的に
「改めてその思いが聞きたいです」と、質問を再度試みた所、
このように答えて下さいました



以下、伊波興祐さんから伺った言葉を
簡単にまとめた物です

僕が市長になってやるべき事の一つ、
それは、僕はウチナーンチュの血を持つ
沖縄の子孫であるから、
この沖縄との姉妹都市締結は僕の役割だと思いました。

その当時、沖縄とブラジルを繋ぐ姉妹都市は無かったですし、
また、サンビセンテ市にも日本と絆を
結ぶような姉妹都市はありませんでした。

ブラジルでこれまで、10万人以下の人口規模の
町の長を務めた日系の人はいましたが、
10万人を超える規模の市の長を務める方はおらず、
私が初めての日系の市長となりました。
そこで、何か故郷とのパイプ作りが
出来ないかと考えたのです。

僕の故郷である名護や今帰仁ではなくて、
あえて那覇市へ姉妹都市提携をお願いしたのは、
那覇が沖縄の中心地であったから。
那覇を中心にその輪が沖縄全土に広がっていって
欲しかったから。
那覇市は沖縄で一番の都市でしょ？

ウチナーンチュとしての誇りを、
忘れずに持っていたかったんだね。

ちむぐくるだね。
（ナーさんやその場にいる皆で…）


インタビュー中。。
本当に嬉しさと感動がこみあげてきて
思わず涙してしまいそうなのを
必死にこらえながら
お話に聴き入っていた私Yayoですが、

ご本人を前に、直にお話を伺っていると
ご本人は「もう昔の話だからね。。。」と、
やんわりと簡潔にその時の事を思い出すように
話して下さったのですが

本当に大変だったと思うんです。

無い道を開拓していく

しかも！この私達の住む地球上で一番遠い
互いの国や地域を結ぶ。

きっとこの事はブラジル・サンビセンテ市に住む
ウチナーンチュの皆さんの心を大きく、明るく！
勇気づけたでしょうし、
経済や文化発展にも大きく影響した事でしょう。

こうして、この繋がりに
38年の時を経て
改めて感謝の気持ちで、
沖縄からサンビセンテ市を訪ねる
ウチナーンチュのサンバダンサーもいるわけですから

きっかけを作るって、凄い事です。

ブラジルと沖縄。
政治家同士の交流や行き来はあるけれど
市民、皆さんの交流はなかなか無いからね。。。

なんて事も仰られていましたが、

そうなんですよね。
私達姉妹も過去に何度かサンバダンスの勉強、修業で
実費でブラジルを訪れてきているので
わかる事ですが、

ブラジルへの渡航は、
本当にお金や時間がかかり大変！！
相当なモチベーションや気持ち、
気合が無ければ行き来できません

サンバが大好きな私達でさえも、
その楽しみの為に！

2年がかりで、外食や自分で使えるお金を、
日常生活のちょっとした事を節約しながら
楽しみにコツコツと頑張ってお金を貯めて。。。

そしてようやく沖縄⇒ブラジルへの切符を
手に出来るわけです。

ご公務や（助成金事業等）
ご家族、ご親戚がいて行き来する等の
理由でもない限り
ウチナーンチュで、積極的な一般の方の行き来は
めったに無いのでは？と感じます。

ですが、
そんな中、本当にレアケースとして
サンビセンテ市への積極民間外交を
現地の皆さん、温かい気持ちで歓迎して下さって
有難いですね。

私達もサンバがあるから行くブラジル渡航から、、、
サンビセンテの皆さんに会いたい
サンビセンテの為に、
出来る事を探しにいくブラジルにこの数年で
大きく気持ちも夢も広がってきています

あまり自慢して見せるタイプではないんだけどね。。と、
物入れから出してきて下さった「瑞宝章」

天皇陛下さまから頂いたと
お話下さいました！すっ！凄い！！！

通訳のユウコさんに、「彼女はその重みはわからないかもね」と（笑）
言われる程、気さくな笑顔でその手に持つナーさん（笑）

その後も、沢山のご家族の合同誕生日
パーティが賑やかに行われ
（ブラジル版ハッピーバースデーの歌を
３回は歌いました。笑）

宮城姉妹もお招き有難うの気持ちで？
少しだけサンバノぺを披露

興祐さんも
嬉しいです！ありがとう！

と喜んで下さいました

ブラジルと沖縄を繋げて下さる
きっかけを作って下さった伊波興祐さんとの
嬉しく、大変貴重なお時間。

本当にありがとうございました！

少し忘れかけているかもしれない大事な事、
この思いを改めて感じる事が出来たので、

微力ではありますが、
また改めて、多くの皆さんに伝えていきますね！