と言う事で、
改めまして、カーニバルレポート。。。
かなり長文になりそうなので、
小見出しをつけながらお届けしますね。

１．2チーム掛け持ち出場！不安も2倍??

私達が今回出場する
「サントス（サンビセンテ市合同）カーニバル」は、

1/29（金）～1/31（日）まで3日間の開催で、
私と姉は1/30（土）の夜から翌日朝方にかけての出番

しかも！！！
こちらもブラジル現地についてからその事実を
知りましたが（笑）

2チームの掛け持ち出場

1/17（日）にブラジル入りしたその日から
サンビセンテのチーム「インペラトリス」の
チーム練習に顔を出し、

また、サントスのチーム「ウニアン・インペリアル」においては
本番間際まで、短い滞在ながらも6回ぐらい？練習に参加しました

そして、迎えた本番！！

さすがはブラジル！
その本番の直前の直前まで
何が起きるかわからない…

想定外の展開に、一時は出場さえも危ぶまれるのか？？？
と、不安になりながら当日の朝を迎えました。


２．衣装が直前まで出来ていない事件

ブラジル滞在中、本当に毎日お世話になって
しまっている、超優秀で働き者のＮａ（ナー）さん。

「カーニバルの衣装が出来たと連絡がなくて心配」と、
チームのキーマン達と、
ポルトガル語が出来ない私達に変わって
何度も連絡をとってくれていました。

と、言いますのも
たかが衣装、されど衣装。
カーニバルの衣装を無事に受け取るって
本当に大変なんです！

まず、サンビセンテ市のチーム「インペラトリス」では
私達姉妹のオリジナルの衣装を作るから楽しみにしていて！
と言われていたのですが、
本番約１週間前にして
「やはり二人の衣装を今、ゼロから作るのは難しい…」
と、相談をされまして…

結局、私達「宮城姉妹の衣装でカーニバル出場」する事に
しかも、担当者が私達の自前の衣装を見て「キレイ！」と判断し、
こちらの衣装での出場がその一声で決定！
（個人的には、「いやいやコンセプトが大事では？？」と気になりましたが…笑）

しかし、結果オーライで
私達個人的には、
宮城姉妹の姿でカーニバルデビュー出来る事は
この上なく嬉しい事！！

故郷沖縄のＰＲにもなりますし
こちらで出会った、ウチナーンチュの2世、
3世の皆さんも喜んでくれると思うのです！！


インペラトリスのテーマが”サントスの街”を謳ったものだったので

私）「では、この衣装で、サントスに初めて降り立った
日本人を演じる感じでどうですか？」

と、自ら提案（こじつけ（笑））しました。

それには、担当者達も更に賛成、納得の様子で？
こちらでの衣装の件は一件落着！？


そして、問題はもう一方の「ウニアン・インペリアル」

こちらは、パシスタとして、群舞での出場なので
パシスタの皆が着るお揃いの衣装でなければ
なりません。（審査の対象にもなります。）

本番１週間をきった頃に採寸をしてもらいましたが
前日の夜にもまだ出来ていないと。。。。

Ｎａさんはほぼ徹夜で？
他のポジションで出場する仲間の分まで
衣装が出来る、出来ないのやりとりを
してくれたんだそうで…

何度電話で話しても、約束が出来ないのが
ブラジル人！？、もう当日は現場に張り付きで監督しながら
対応してくれたんだそう。。。

というわけで、結局衣装受取が完了せぬまま
最初の出場チーム、サンビセンテの
「インペラトリス」の出番を迎える事になりました。

カーニバル会場へ出発する約束の30分前、
結局直前まで、Ｎａさんは衣装や様々な対応で
追われてしまい。間に合わないと一時パニック！！！

急遽私達のカーニバル会場までの送迎を
友人のメリッサ家族がやってくれる事に！！
本当に最後の最後まで、
ブラジルのゆいマールに助けられっぽなしな
ウチナーンチュです。。。



３．事前に申請した取材許可が無い事件

更に問題なのは、
その一番忙しい！
私達の為に強行単独行動をとっていたＮａさんが、
当日の私達の様子をビデオやカメラで収めてくれる予定の
山さんのメディアパスを（事前の特別な申請・許可が無いと出来ません）
持っていたので、

もし私達３人が、Ｎａさんに会えず仕舞いで、
パレードが出発してしまったら

私達”宮城姉妹”の出場を記録に残せない。。。

個人的な事であれば、私も全然記録に残せなくったって
いいです！平気！と言う所ですが、

宮城姉妹の活動は、単に自分達の自己満足ではなく
沢山の皆さんにお世話になっているので、
国と国を越えて交流した形や事実を、
多くの人に見てもらう事で、
その国を知ってもらうきっかけになったり
勇気や希望、元気を微力ながらお届け出来れば
との思いでさせて頂いているので、
（そのような事でしかお返しが出来ないので…）

出来ればサンビセンテ市の為にも
間に合って欲しいなとの思いがありました。



そのような不安を抱えたまま、
私達、山さんと宮城姉妹の３人は、
一足お先に何とかパレード出発の約1時間前？に
カーニバル会場に到着する事ができました

これも、有能なＮａさんと、
これまた有能な助手のメリッサの連携プレイのお陰ですね！！
（私達も、まさかを想定して早めにホテルで着替えておいて正解！）

ですが、到着して
しばらくしてもＮａさんの姿はどこにも。。。。

そこで！

メリッサが機転をきかして？
チームの有力者にも働きかけ?? もしメディアパスが
間に合わなかった事を想定して作戦を考えて
くれたようで。。。

その作戦と言うのが

”山さんが、ダンサーとしてパレードに
入り込んで私達を撮る”

と、言う物。

「な～るほど～～～
でも、わざわざ申請を出して取ったメディアパス
ダンサーがカメラを持つ事って許されるの？？？」

と、個人的にはかなり疑問に感じていましたが、
もう、このパニックと化した、言葉も通じない
ブラジルの地において、
頼みの綱であるメリッサの言う事に
したがう他ありません。


４．山さん、まさかのカーニバルダンサーに転身事件

という事で山さんは急遽その場で
ダンサーの衣装を着用

山さん、まさかの！
王様役！！！

当初は、姉と私が一緒に
赤い衣装を来た群舞の前で踊り
その二人の様子を記録におさめてもらう予定でしたが、

姉はそのまま赤の群舞で、
そして、私が山さんのいる王様の群舞で踊る事に予定が変更！

正直、私としてはここまで色々と大変なメディアの手配のお願いや
やり取りを、どちらかと言えば姉がやってくれていたので、
私の方が、カメラを持った山さんに近いのは
何だか申し訳ないな。。。。
山さんが私を撮れたとしても、姉の姿が無いのはちょっと…

と、止む終えずの作戦変更でしたが、
正直、気乗りはしていませんでした。

ですが、今は私達の為に動いてくれている人達
全ての事を考えて、その流れにのって
私は自分の出番が来た時には思いっきりよい
表現で歌い、踊り、演じるのみ！

結局、パレードスタートまでに
Ｎａさんはギリギリ現場に駆けつける事が出来き、
間に合ったのですが、
作戦変更にしても本当に色々な人達が
動いてくれたと思いますし、
流れ的に、作戦変更のまま行くような感じに…

よし！困難は過ぎ去った！
ようやくパレードの大舞台に立つ事が出来るぞ！

と、気を入れ直した途端。。。

更に私の目の前に
困難の波が（笑）押し寄せてきました。


５．三転び四起き事件、ここからが本番です

～お話長くなりますが、
きっと面白いので（笑）聴ける方は、聴いてやって下さいぃ～

王様アーラ（群舞）の前に、山さんと共に行き
センターポジションに入ろうとした私。
すると、既にセンター前のポジションに立つ
綺麗な男の子が、私にジャスチャーで
「あなたは、ここじゃないよ！？」

な雰囲気で、私の手を引き、

私はその一つ前の赤と緑が混じった衣装の
群舞の前に連れていかれました。

そうなんです！

少しカーニバルの専門的な話になりますが、
”ジスタキ”といって、群舞の前には
その群舞の志気を高めるような？
その群舞のコンセプトにそった、
先を行く踊り手が一人（場合によっては複数名）いるのですが、

その王様アーラ（群舞）の前には、
決められたジスタキがいるようで、
西洋の王様の姿とはかけ離れた姿の
琉球サンバのＹａｙｏ（笑）

この時点で、せっかく色々と事前の許可申請や
根回しをしてくれたのに、
二人揃って、カメラを隠しもった山さんからは
遠い存在に…

あぁ。。。。

でも、チームに貢献する事を第一に考えれば
そりゃコンセプトに全く合わない私がいる事は
どう頑張ってみても違和感があって可笑しいし、
他の方がいるのなら、申し訳ないワ。。。

と、
すんなり別のチームへ、

６．2度目のポジション移動

「まぁ、とにかく、その日に急な変更を言われても
ジスタキなんだから、
一緒になる皆さんと仲良くして！貢献しよう！」

と、これで２度目となる気分の入れかえを
自分の中で行い（苦笑）

ちょうど、琉球サンバの、
他と変わった衣装に目を引いたのか？
「あなた私達のジスタキ？」と聴かれたので、

「多分そうです」と答え、
笑顔でサンバノぺを披露（笑）

「オ～！ジャポネーザぁ！！！」
「キ・レガウ！！リンダ～」
「ムイト　ボン！」

日本人なのに、サンバイイ感じね！
素敵よ！！

と、約30名程の皆さん、大盛り上がり
志気をあげる事に成功！？（笑）

これでようやく
私も良い気持ちでスタート地点に立てると思いました。
そして、その5秒後、

そのように安堵した自分を、かなり後悔しました（笑）

「ハァーハァー」と、

遠くから、豪華な赤と緑の羽根を背負い
明らかにこちらの群舞の”ジスタキ”と思われる女性の方が
息を切らして走ってきたのです。
側にいたお世話係の女性も
「あぁ、間に合ったわね！」

といった感じ。。。。

ガビーン

そうです！

2度に懲りず、3度目のたらい回しの刑が
この時点で確定です

もうこの辺りからは、チームの出発も本当に目前で
笑うに笑えない状況…

この何ともいえない心境、私の唖然とした様子に（笑）
その群舞の中にいた年配の一人の女性が気付き
私に気を遣って
「もしかしたら、世話係のミスで、
あちらのジスタキかもしれないわね。。。」

みたいな心配そうな顔して（笑）

結局、こちらでも完全に居心地悪くなった私は
それでもめげずに
「あっ！間違えちゃったみたぁ～い」な苦しい笑顔で
混乱が群舞全体に広がる前に
このチームも後にしました。。。

ですが、あたりを見回すと、現場も大分
混乱している様子で、
結構私の用に急なポジション変更を
されているダンサーもいる様子！？

とは言え、
いよいよ最初の踊り手がスタートしてしまった様子なので、

私は焦って、
近くにいたお世話係「アルモニア」を捕まえ
「とにかく私、どこにいけばいい？？」みたいな
ジェスチャーで（笑）指示を仰ぎ

これまた、（これは）完全に
コンセプトが違い過ぎるでしょ～
と思われる
サッカーアーラ（群舞）を指さされ

もぅ、はいはい。。。
といった感じでそちらの前に、

７．3度目のポジション移動

そして、その群舞のお世話係（アルモニア）に
「このアーラはジスタキいないわよね？」
と、念をおして聴いて
「シン！いないわ！」と答えたので、
もう何が起きても
（琉球サンバの衣装が、サッカー野郎と
かみ合わなくても。。。）
時間も迫っているので
図々しくそこの”ジスタキ”として胸を張って
居座る事に。。。

そしたら、
もぅ、やっぱり案の定

一人のサッカーボールをもった
超！リフティングが上手な少年が
「ん？あなたリフティングできる？
一緒にやるの？」

みたいなジャスチャーをしてくる（苦笑）

「ん～もうね。知らない～～～」
みたいな顔で堂々とする私。

少年がやはり違和感を覚えて
アルモニアに訴え始める
「僕はセンターと言われたけど、
彼女がいるなら僕はどうしたらいいの？」

みたいな感じ

アルモニアさんも気を遣って
「日本の方があなたの前に、センターになるから
いつも通り気にせずやりなさい。」
といったやり取りが続いている雰囲気で、

こりゃ貢献どころか、
せっかくの少年の晴れ舞台に
私これまた場所違いで
可笑しいよね～～～～と、

何が起きようとも胸をはって
居座る覚悟が直に跡形もなく崩れ落ちていきましたぁ…

「あぁ～～～
だったら、最初っから、記録なんて諦めて
姉と同じチームで踊れば良かったのかな。。。
私、歓迎されていないのかな。。。」

なぁ～んて、
さすがに3回もたらい回しにされたあげくこの結果で、

せっかく夢のカーニバルを目の前にしながら

ブラジルのあれやこれやの、いかなる想定外にも
面白い！と楽しみながら過ごしてきた私でさえも

ぼやき、泣き言など言いたくないのですが
ふとそんな事もよぎってしまいました

すると…

そんな私の素直な
不安そうな表情に気づいてくれたのか？

一つの大きな山車と、
一人の男性が私に近づいてきて

「ジャポネーザ、カーホ、ＯＫ？？」

と尋ねてきたのです！

「えっ！私、憧れの山車に乗ってもいいの！！！？？」

ダンサーである女性が憧れる「パシスタ」という
とにかく踊るポジションでのカーニバル出場経験が
既に2回頂けている私。
実は、山車に乗る事もいつかは経験してみたいな～と
密かに思っていたのです！

もちろん！
「シン！ハイっ！」と即答

８．4度目にして、ようやく最終ポジション
　　「山車の上」に落ち着く。。。

もう時間にすると、本当にギリギリだったと思います。
姉や山さんは既にパレード本番のスタートをきった
状態で、私の乗る山車も最終のスタンバイエリアにいましたから

そこから、急いでヒールを一旦脱いで先に
乗っかる山車に放り投げて…
生憎、クレーンで送迎する程、高いポジションではなかったので

力持ちな男性二人に抱きかかえられ、
せ～のっ！で、地上約130～140m程の高さにある
山車にようやく落ち着きました

そこから急いでヒールを履き直して
自分の中で踊る（表現）する態勢に、、、

「見た目はいかにもアフリカからの奴隷船だけど。。。（笑）
よし！これは笠戸丸だ！日本人が初めてサントスに降り立った
様子や心境、不安を打ち消す勇気と希望を持って歌い踊るぞ！」

と、4度目となる決意を新たに！！


初めての山車の上で踊る”ジスタキ”
お世話係の力持ち男性も、急な出番だったので、
親切にサポートしてくれました。

まず、綺麗な装飾で覆われている表面ですが、

「板」の部分と

「布だけで板無し」の部分があって、

親切な男性がジェスチャーで示してくれた通り、
立って踊れる足場が結構限られているんです

（ちなみに、山車は後ろから力持ちな方数十名で？
人の手で押して、進めているので、軽量化も必要なのでしょう！）

審査エリアに入るまでに、「ずぼっ」と
一瞬足が落ちかけて危なかったので
落ち着いて、ギリギリまで手でポールを持ちながら
踊れるスペース、足場を入念にチェック！！

本当に、これでよくやく私の夢のカーニバルが
スタートぉぉぉ！！！！

Ｎａさんが観客席から撮ってくれた一枚。。。
Ｎａさんの姿を見つけた時には、涙が出るぐらい嬉しかったぁ～（笑）

今回のカーニバルツアーの一番の功労賞
Ｎａさんが奇跡的に！
打ち合わせ無しに
（私のポジションなんて、４度も変わりましたから（笑））
撮ってくれたこの一枚で、

有難い事に、ニッケイ新聞さん、
今日のＹａｈｏｏ！ニュースのニュース画像としても
ご紹介頂いております

＞＞詳しくはこちら＜＜

きっと、声援を送って下さり、
楽しそうに現場やテレビ中継で見て下さった皆さん、

このニュース記事をごらんになった皆さん。

まさか、この本番を迎える前のわずか1時間の間に
（事件は既に前日から起きてますが…）
このような、緊迫した、たらい回し事件が（笑）
起きていたなんて想像もつかないでしょう

私としては、憧れの山車に乗る事が出来て、
ブラジルに降り立った日本の心、ウチナーの心を
（大恐縮ですが）私なりに表現する事が出来て
観客へアプローチする事が出来たし、

奇跡的にも、遠目ですが写真に収めて頂いて
その事実をより多くの皆さんに見て
ブラジルと沖縄の絆を知って頂けましたし、

また、カリスマ的存在の姉ももちろん！
仲間が大勢いる群舞の先頭を務め
立派に踊ったようですし、

山さんも初めての経験で！！！
ハチャメチャぶりに驚かれた様子でしたが、
最後は、とても楽しそうな様子で結果オーライ？？？

其々のカーニバルを最高に楽しむ事が出来て、
そして、その事でまた
益々、人の力で叶う事が出来た
本当に貴重で有難いステージであったなと
感謝の気持ちでいっぱいです。

その後も、別のチームから出番がありましたが、
（沢山練習しました、
衣装問題がまだ残る…ウニアン・インペリアルの方ですね）

今回はこの最初の出番の裏舞台だけでも
私も、ご覧下さっている方も
お腹イッパイだと思いますので
続きはまた次回・・・・